【不動産買取という手段】仲介との違いとは?

ブランド品や自動車を売るときの選択肢として、「買取」という言葉には馴染みがある方もいるのではないでしょうか。

ですが、不動産においてはあまり一般的な方法ではありません。

今回は不動産買取の特徴と、仲介との違いについて見ていきましょう。

■不動産における買取の特徴

不動産の買取とは、不動産買取業をおこなう不動産会社が、あなたの物件を直接買い取る方法です。

市場に向けた販売活動は行われず、売り主と買取業者の間で交渉が成立すればすぐに買い取ってくれるというもの。見積もりをしてから早ければ1週間ほどで売却が完了するので、早く現金化できるというメリットがあります。

買取業者は個人から不動産を買い取ったあと、数百万円かけてリフォームやリノベーションを行い、その分の金額を上乗せして再度売りに出します。すべての不動産会社で買取を行っているわけではないため、査定の時点で不動産会社に確認しておくとよいでしょう。

【不動産買取のメリット】

仲介と比べて異なる点が多い買取では、様々なメリットも存在します。

1. 売れるまでの期間が短い

2. 近所の人に知られず売却できる

3. 瑕疵担保責任(※)が無い

4. 売り出し中に内見などの対応が必要ない

5. 仲介手数料が発生しない

【不動産買取のデメリット】

買取を選んだ場合の唯一のデメリットは、一般的な相場に比べて売却価格が安くなることです。

買取業者は相場価格で売り出すために、買取価格は相場よりも低く提示する傾向にあります。市場の相場価格で買い取ってしまうと、買取後のリノベーションやハウスクリーニングなどに料金が発生するため、業者自体の利益が出なくなってしまうのです。 そのため一般的には、相場の60~70%の価格になることが多いと言われています。かなり安くなってしまうため、「価格は問わないから、とにかく早く売りたい」という方に向いている手段です。

また、買取は売却手続期間が短く、瑕疵担保責任(※2020年4月の民法改正により「契約不適合責任」に変更)を免責にすることもできるので、「すぐに現金化したい」という方や築古物件の売却であれば、買取を選ぶとよいでしょう。