両親から受け継いだ実家が空き家になったとき、「空き家から遠く離れた土地に住んでいる」などの理由によって、空き家の管理や維持が難しくなり、空き家を放置している人が多いのが現状です。
しかし、空き家は放置するほどデメリットが大きくなります。具体的にはどのようなデメリットを被ることになるのでしょうか?
■実家の放置は、資産価値の低下や維持費・税金が増えるリスクも
【デメリット1】維持費・税金がかかる
空き家を持ち続けるには維持費と税金がかかってきます。 資産の評価額にもよりますが、年間50万円前後の維持費がかかる場合もあります。
〇空き家の維持にかかる費用
・固定資産税・都市計画税・火災保険料・修繕費用・光熱費
【デメリット2】不動産としての資産価値が急激に落ちていく
2つ目は、不動産としての資産価値が低下することです。
管理されていない空き家は劣化が早くなり、資産価値が早く低くなってしまいます。
その結果、売却したいタイミングで買い手が見つからない可能性が高くなります。貸し出すにしても、老朽化した空き家ともなれば、修繕費に莫大な金額がかかることもあります。
【デメリット3】税金の負担の増加
3つ目は、税金の負担が増えるリスクがあることです。
放置された空き家が問題視されたことで、平成27年2月から「空き家対策特別措置法」が施行されました。これにより、「特定空き家」に指定された空き家には住宅用地の特例による減税が適応されず、空き家をそのままにしておくと、土地の税金の負担が増える仕組みになったのです。
特定空き家になると、土地の固定資産税が6倍、都市計画税が3倍になります。土地の評価額が2,100万円の場合、新たに30万円程度の負担が発生することになります。
【デメリット4】事件や事故、近隣トラブルのもとに
4つ目は、事件や事故、近隣トラブルにつながることです。
空き家はゴミを違法に投棄される場所になったり、不審者に侵入されたりする恐れがあります。空き家のブロック塀や窓ガラスが落下すれば、通行人が怪我をするかもしれません。また、空き家の外壁に落書きされることで、近所から苦情を受ける可能性もあります。
空き家となった実家を放置すれば、資産価値が下がり、税金もかかってしまいます。
「実家を売却しよう」と決めたときに早めに行動に移せば、節税できる可能性は高くなるでしょう。
まずは、正確な価格を把握するために、不動産会社に相談してみることをお勧めします。